ひきずりこまれた・・・・・    

                                            


うみねこライン沿い某所



 ここでおこった出来事は、今から19年ぐらい前の話になります。

ここは、海を見下ろす眺望がすばらしい観光スポットとなっており、
夏場には遊歩道を多くの人々が行きかう所となっています。
しかし、夜になると人けがなくなり、海鳴りだけが響く暗闇が広がる
中を走り屋の車やデート車がただ通り過ぎる場所となります。

19年前のこの時も、若者が3人がドライブがてらここに訪れ、たわいも
ない話をしていました。
たまたま1人が、「誰が一番度胸があるか」を話題にし、この崖から下
の海へ飛び込むことができると自慢をしはじめたのです。
あとの2人はぜったい無理を主張し、お互い少しむきになりだしました。
「それなら証明してやる」という1人に、2人は「証拠写真を撮っておこう」
ともち掛け「たぶんビビッてできないだろう」と思いながらもからかいを
続けたのでした。
1人は今すぐやろうと向きになり服を脱ぎだしたので、あとの2人もむきに
なり、写真をとる準備をはじめたのでした。

準備ができて、飛び込む前の3人の記念写真を取り、つづけて飛び込む
寸前の本人のVサインの写真、そして飛び込んだ瞬間の写真、着水した
写真を撮ったのでした。
しかし、いくら待っても水面に上がってきません。
場所は岩場ではあるが、丁度飛び込めそうな所もあるため、最初は大丈夫
と考えていた2人は、だんだん不安になってきました。
下におりて海面をくまなく見渡してもどこにも見当たらないため、あせった
2人は救急車を呼ぶことにしました。

消防から通報があり警察も駆けつけ捜索ということになり、2人は事情聴取
のため警察署に連行されました。
2人は事情を説明しましたが、「喧嘩のうえの殺人容疑」で取り調べを受け
写真を撮ったカメラは押収されることになってしまいました。
警察は一応殺人の疑いではあったのですが、2人の況実が一致しており
逃亡の危険性はないと判断し、親同伴のうえ帰宅させました。

数日後現場から遺体が発見され、2人は再度出頭するよう警察より連絡を
受け親と共に出頭しました。
そこで、「事故で君たちは無罪なので帰ってよろしい」と告げられたのですが
何度説明しても疑われたことに対する怒りから、どうして急に事故と判断され
たのか担当者を問い詰めところ、担当者は押収したカメラに入っていたフィルム
を現像した結果であると説明しました。

どうしてもその写真を見たいと迫ったところ、担当者は証拠書類を見せてくれた
のです。
そこには4枚の写真が添付されており、1枚目は3人の記念撮影、2枚目は
飛び込もうとしているVサインの写真、3枚目は水面近くまで落ちて行く途中の
写真、4枚目は飛び込んだしぶきの上がった写真でした。

なんの変哲もない普通の写真なのにどうして?と思ったが、よく見ると・・・・
1枚目と4枚目は何も異常はないが、2枚目・3枚目には信じられないものが
写っていたのでした・・・
飛び込もうとしている彼の足下に見える海面と落ちて行く途中に写っている
海面から、無数の白い手が突き出ているのです。

その時彼らは確信しました。 死んだ彼は海の亡霊たちにひっぱられたことを・・・


警察の鑑識ではフィルムに何か仕掛けをしたのではないかと、徹底的に調べた
らしいのですが結局なんの操作も加えておられず、それは実際に写ったと判断
したようなのです。



いたずら半分でこのようなことをすると、あなたもひっぱられるかもしれない・・・・



崖下中央左下部にある岩の上の潮が顔に見えるのですが・・・




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