ついてきた・・・・!


うみねこライン某所

うみねこラインを白浜方面へ向かって、葦毛崎展望台を通り過ぎ
右カーブを曲がり次の左カーブを曲がると丁度左側に岩に囲まれた小さな砂浜
があります。
ここはもちろん遊泳禁止ですので、泳ぐ人はいませんが時たまキャンプをしている
人をみかけることがあります。
そばに遊歩道があり種差海岸までのウォーキングコースとして人気のスポットです。

これも20年近く前の話ですが、当時もうみねこラインは若者達のドライブコースとして
特に夏場の夜間はあちらこちらで車を止めて語らったり、車のなかで・・・したりしていたものです。
この時も3人の若者が車2台でここをおとずれ、路肩に駐車して語らい会ってました。
夜の海をみながら「彼女が欲しい」だの「どうすればナンパが成功する」だの話していた
のかもしれません。
三人のうち一人が妙に黙りこくって、真剣に海の方を凝視しているのに気づいたあとの二人は
「おい なに見でらっきゃ?」と声をかけたところ、彼は返事もせず真剣な何かに怯えるかの
ような表情で海の方を凝視し「おい おめんど あらっ あれ みえねえが?」といいながら
海を指差しました。
二人は海の方を見ましたが、月明かりで見える打ち寄せる波と岩、水平線いがいにこれと
いったものは見えません。
「何が見えるって海だべ」「何しゃべってらっきゃ?」
彼は一瞬ものすごく恐怖にかられた表情になり、「あらっ! こっちゃくるじゃ!!」と叫ぶと
慌てて自分の車に駆け込み猛スピードで車を走らせて行きました。
のこった二人は何があったのかわけがわからないまま、とりあえず彼の車をおいかけることにしました。

彼の車はそのまま自分の家まで戻ったようなので、追いかけてきた二人も少し心配になり彼の部屋へ
入れてもらいました。
彼は部屋のすみっこに毛布を頭からかぶりブルブル震えていました。
二人は「どやったっきゃ?」「なんでいきなり逃げたっきゃ?」と聞くと
彼は、怯えた表情で二人をみながら「おめんど あれ 見だべ」「こっちゃきたんだじゃ」
二人はなんのことかよくわからず彼に落ち着くよううながしながら詳しく聞いた。
彼の話では、海からたくさんの人があがってきて、自分に向かってきたのだという。
「おめぇラリってんじゃねぇが」あまりの突拍子のない話に二人は笑ったが、彼はシンナー等は
やらないし、怯え方が尋常じゃない。

突然彼が部屋の入り口を指差しながら恐怖にひきつった顔で絶叫した。
「きたーー!! あいつらだーー!!  ついてきたーー!!!」

二人は怯え暴れる彼を必死に抑えようとしたが、すでに発狂してしまった彼は
「ついてきたじゃ! ついてきたー!!」とゆがんだ顔で叫び続けていた。

現在彼は40歳をすぎているが今でも精神病院に入院中である。



自分だけにしかみえない恐怖・・・実話です。




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